浴室掃除に関わる巷のウソ?ホント?
浴室の簡単カビ対策ってホント?
皆さん、こんにちは。
今回は多くの方の憂鬱の種、浴室の「カビ」対策についてのお話になります。
唐突ですが、カビ対策についてこんなお話を聞いたことはありませんか?
「入浴後に50~60℃のシャワーで床や壁を洗い流すとカビ菌が死滅するのでカビが生えにくくなります!」
一見すると「こんな簡単なことでカビ予防できるならやってみよう」と、なりそうですが、この業界に長い間携わっていると「疑問」が沸々と湧き上がってきます。
疑問その①シャワーの温度について
文頭に「50~60℃のシャワー」とありますが、一般的な給湯器は60℃まで上げられるタイプが主流だそうです。
ここでの疑問は実際にシャワーから噴出された50℃のお湯が対象物(床や壁)に到達したときまで50℃という温度を維持できるのか?というもの。
皆さんもご存じの通りシャワーのお湯は蛇口をひねると混合栓からシャワーホースを通ってシャワーヘッドから噴出されます。
夏ならまだしも秋、冬、春は室温も低いのでお湯がシャワーホースを通るときとシャワーヘッドから放たれたお湯が外気に触れた瞬間に外気温の影響を受けて温度が下がってしまうのでは?
そこで簡単な実験をしてみました。
実験概要
・吐水口の湯温
・シャワーヘッド直後の湯温
・シャワーヘッドから対象物までの距離・・・20㎝、50㎝、80㎝
※給湯器の設定温度は60℃、混合栓のダイヤルは高温側にMax
※室温は11℃
結果


・吐水口の湯温・・・51.2℃ ・シャワーヘッド直後の湯温・・・50℃


・ヘッドから約20㎝・・・47.5℃ ・ヘッドから約50㎝・・・45.7℃

・ヘッドから約80㎝・・・40.2℃
・シャワーヘッドから対象物の距離
吐水口の湯温・・・51.2℃
シャワーヘッド直後・・・50℃
シャワーヘッドから約20㎝・・・47.5℃
シャワーヘッドから約50㎝・・・45.7℃
シャワーヘッドから約80㎝・・・40.2℃
やはり外気の影響などでシャワーから対象物までの距離が離れれば離れるほどに顕著に湯温は低下していくことが分かりました。
また、設定された温度と実際の水温のギャップは予想以上で、もうこの時点でこの手の情報が検証を省いた単なる空想理論であることを表しているように思います。
これではカビを死滅させることは難しそうですが、「石鹸カスなどを洗い流してカビの発生を遅らせる」と考えれば元々の趣旨からはずれますが、ほんの少しだけ理にかなっているように思います。
ちなみにネットで調べてみるとカビ菌を死滅させることができる温度はカビの菌糸で50℃以上、胞子を含めると60℃以上で90秒~30分程度お湯をかけ続ける必要があるそうです。
疑問その②シャワー散水がもたらすデメリットについて
シャワー散水と乾燥を繰り返す、、、と、どうなってしまうのか?真っ先に思い浮かぶのは水垢の付着を促進してしまうこと。
さらに繰り返してしまうことによって水垢が付着し続け、やがて石鹸カスなどの汚れが付着した水垢に絡みつきやすく、シャワーでは流しにくくなってしまいます。
特にダーク色系の壁や床を使用した浴室ではかなり深刻な事態になります。
また、浴室乾燥の使用も水垢の結晶化を早め、確実に乾燥させてしまうためより硬質な水垢を形成する一助に成りえます。
また、熱いお湯をかけ続けることによって壁や床材などの部材やコーキングやパッキンなどの重要箇所の劣化を早めてしまう可能性は考えるに容易いと言えます。
それに毎日のことと考えると高温での使用は給湯器の寿命についても影響を与えてしまう懸念がありますし、水道光熱費もそれなりに上昇します。
まとめ
実験の結果からではやはりシャワー散水でのカビ予防効果は温度管理という点では単なる理想論になってしまうので期待できないことがわかりました。
汚れやゴミを洗い流すという点ではぜひオススメしたいところではありますが、最後はスクイージーやタオルを使って水分を取り除くのが理想です。
汚れを残さず、カビ対策もできますし、何より浴室を本当にキレイな状態に保つことができます。
ちなみに我が家では洗い場回りの膝くらいの高さまでの壁から床をシャワーで軽く洗い流して、その日に使用したバスタオルで拭き上げてます。
あまり物を置かないようにしているので、所要時間は5分ほどです。
